最新記事

金融

中国・恒大集団、猶予期間終了までにオフショア債利払いできず 2兆円超のデフォルトの危機

2021年12月7日(火)18時55分
中国・恒大集団のビル

資金繰り難に陥っている中国不動産大手、中国恒大集団の一部オフショア債保有者が30日間の猶予期間切れとなる米ニューヨーク時間6日深夜までに利払いを受け取っていないことが分かった。写真は深センで9月撮影(2021年 ロイター/Aly Song)

資金繰り難に陥っている中国不動産大手、中国恒大集団の一部オフショア債保有者が30日間の猶予期間切れとなる米ニューヨーク時間6日深夜までに利払いを受けていないことが分かった。事情に詳しい関係筋4人が明らかにした。

利払いはもともと先月が期限となっていた。この8250万ドルの利払いができなければ、オフショア債は正式にデフォルト(債務不履行)となる。その場合、「クロスデフォルト」条項により約190億ドルのオフショア債が同時にデフォルトとみなされる。中国史上最大規模のデフォルトとなる可能性がある。

中国恒大からは今のところコメントを得られていない。

光大新鴻基証券のストラテジスト、ケニー・ウン氏は「市場はすでに(不払い)をある程度予想していた。いつ起こるかを待っていた」と指摘した。

「同時に投資家は中国恒大が債務再編に向かうか、債権者への返済計画を策定するか、などに注目している」と話した。

中国恒大は6日、国家機関の当局者を含むリスク管理委員会を設置したと発表した。恒大グループの「将来のリスクを軽減し排除する」ために重要な役割を果たすとしている。

市場関係者によると、中国恒大の問題はおおむね中国国内に限られ、影響が国際的に波及する可能性は低いとみられる。

同社の株価は7日、1.1%高で終了した。

デュレーション・ファイナンスのデータによれば、6日深夜に利払いの猶予期間が切れた2つのトランシェの一つである2022年11月6日満期債は額面1ドル当たり18.282セントとほぼ変わらず。

佳兆業は債券保有者と協議

中国の不動産開発会社で中国恒大に次いで海外債務の多い佳兆業集団も債券保有者との交渉がうまくいかず、7日に満期を迎える4億ドルの債券がデフォルトする恐れがある。

関係筋は全体的なデフォルトを避けるために、債券の50%以上を保有する債券保有者が6日夜、猶予条件の草案を送ったと明らかにした。佳兆業は先週、保有者と支払い猶予について協議を始めたという。

別の関係者は、協議は予備段階で最終的な条件の決定には時間がかかるとの見通しを示した。

佳兆業は協議には柔軟と述べたが、詳細な説明は控えた。

佳兆業の株価は1.1%上昇した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・中国の不動産バブルは弾けるか? 恒大集団の破綻が経済戦略の転換点に
・中国製スマホ「早急に処分を」リトアニアが重大なリスクを警告
・武漢研究所、遺伝子操作でヒトへの感染力を強める実験を計画していた



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

パウエルFRB議長、早期退任改めて否定 「任期全う

ビジネス

トランプ氏、TikTok米事業売却期限をさらに75

ワールド

グリーンランドはデンマーク領であること望まず=米国

ビジネス

中国が報復措置、全ての米国製品に34%の追加関税 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描かれていた?
  • 3
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 4
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 5
    大使館にも門前払いされ、一時は物乞いに...ロシア軍…
  • 6
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    地球の自転で発電する方法が実証される──「究極のク…
  • 9
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 10
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 9
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 10
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中