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パナソニックが狙う、北米ソーラー事業の次の一手

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2021年11月26日(金)16時20分
西山 亨

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写真提供:Panasonic Corporation of North America

ソリューションプロバイダーとしてグローバルに活動してきた

現在決まっているアメリカでの展開としては、今まで築き上げてきた太陽電池ブランドのHITを、太陽電池と蓄電システムのブランドとしてのEverVoltへと順次移行していく。

太陽電池では最大出力400W以上の66セルタイプを、蓄電システムでは容量7.6kWの高出力タイプ「EverVolt 2.0」を販売し、ラインナップの拡充を図る計画だ。

実は、パナソニックは住宅向けのエネルギーマネジメントシステム事業をグローバルで展開している。ニュージーランドでは時間帯別電気料金への対策として、安価な電気で充電した蓄電池からの電力を使い、電気料金の抑制を実現。2020年度には約2000世帯へ納入され、すでに家庭用のエネルギーソリューション提供企業として、着実に地位を築きつつある。

また非住宅の分野におけるエネルギーマネジメントにおいても、世界各国でソリューションを提供。インドネシアでは、ジャカルタに3万台のスマートLED道路灯が設置され、2018年度アジア大会のメインスタジアムの照明に合計610台のスタジアム用LED照明が採用された。道路灯は通信ネットワークによりコントロールすることで従来よりも70%弱の省エネを、スタジアム照明は業界トップクラスの照明の質と長寿命を実現した。

インドでも同様に、ムンバイ近郊のカリヤーン・ドンビヴリでスマートLED照明を設置。約50%の省エネ実現に加えて、照明のモニタリングとコントロールによってメンテナンス性が飛躍的に向上した。さらに、インドでEVチャージャー(電気自動車用充電スタンド)の設置を進め、温室効果ガスの削減に貢献している。

こうしたソリューションプロバイダーとしての各国での活動を考えると、自ずとアメリカでのパナソニックの将来像もぼんやりと浮かび上がってくる。

エネルギーマネジメントを通じた、2050年までのカーボンニュートラル実現に向けた展開に期待が高まる。その布石が太陽電池のOEM化であり、パナソニックはエネルギーマネジメントシステム事業をさらに加速させていく。

【問い合わせ先】
パナソニック(株) エレクトリックワークス社 海外事業本部
06-6908-1131

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