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自動車米有力誌信頼性調査でテスラがブービーに トップのトヨタ「レクサス」ほか日本車が上位独占
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製品やサービスを評価する有力専門誌を発行する米非営利団体「コンシューマー・リポート」は11月18日、米国で販売される自動車のうち、最も信頼性の低いブランドに電気自動車(EV)大手テスラの車や競合社の電動SUV(スポーツ多目的車)を含めた。写真はテスラのセダン「モデル3」、2020年7月にモスクワで撮影(2021年 ロイター/Evgenia Novozhenina)
製品やサービスを評価する有力専門誌を発行する米非営利団体「コンシューマー・リポート」は18日、米国で販売される自動車のうち、最も信頼性の低いブランドに電気自動車(EV)大手テスラの車や競合社の電動SUV(スポーツ多目的車)を含めた。
同団体によると、テスラは28ブランド中27位で、フォード・モーターの「リンカーン」ブランドを上回っているにすぎない。
車両テスト担当ディレクター、ジェイク・フィッシャー氏は、デトロイト自動車記者協会でのプレゼンテーションの中で、「自動車カテゴリーとしての電動SUVは、信頼性の面で絶対的に最下位だ」と指摘。電動SUVの中では、フォードの「マスタングMach-E」が「平均を上回る信頼性を持つ唯一の車」だと述べた。
コンシューマー・リポートは、テスラのセダン「モデル3」を推奨し、その信頼性を「平均」と評価。しかし、フィッシャー氏は、その他のテスラ車は平均以下だとしている。
テスラのベストセラーであるSUV「モデルY」には、ボディーパネルの取り付け不良や雨漏り、空調制御の問題があるという。また、大型SUVの「モデルX」については「タカの羽のようなドアにまだ問題がある」と指摘した。
コンシューマー・リポートは、テスラの自動運転システム「オートパイロット」と「フルセルフドライビング」に批判的だ。フィッシャー氏によると、コンシューマー・リポートは、安全に運転を引き継ぐことができない技術にドライバーが頼りすぎることを依然懸念しているが、それは信頼性のスコアには影響していないという。
同氏は「フルセルフドライビングは、完全な自動運転ではない」と指摘。「便利な機能だ」。
また、EVの駆動システム(パワートレイン)は、問題の主な原因ではないと説明。オーナーから報告される問題は、他の機能に関するものだ。
その上で、「(メーカーは)EVを技術的な実験台にしている」と指摘。「それが故障を引き起こしている」。
今回の調査では、全体のトップブランドは「レクサス」で、トップ10のうち8ブランドが日本車だった。これは長年の傾向だ。
デトロイトの自動車メーカーが所有するブランドでは、「ビュイック」が5位で、唯一トップ10入りした。
中国で組み立てられている「ビュイック・エンビジョン」は最も信頼性の高いコンパクト高級SUVとなった。

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