欧米アパレルがアジア離れ コロナ禍のサプライチェーン混乱で生産シフト
同国の繊維・衣料・皮革・靴製品協会のムリス・ポズデラチ会長は「われわれの最も重要な貿易相手であるEUの多くの企業が、バルカン市場で新たなサプライヤーとサプライチェーンを求めている」と話した。
米百貨店大手・ノードストロームが昨年、プライベートレーベルの生産を大きく増やしたグアテマラでは、今年1─8月の衣料品輸出が10億ドルを超え、昨年に比べて34.2%増えた。
感染拡大でベトナムは生産がストップ
もちろん多くの企業は、依然としてベトナムでの生産に大きく依存している。ただ、同国は最近、生産が停止して大きな混乱を引き起こした。政府は10月、コロナ禍に伴う制限措置と労働力不足により、今年の衣類輸出が目標値に届かず、最悪の場合には目標値を50億ドル下回るとの見通しを示した。
ベトナムでは、小売企業からの生産受注件数を反映する工場検査件数が、第3・四半期に前期比40%減少。この間の生産は即座にバングラデシュやインド、カンボジアに移った。業界関係者によると、第4・四半期に入っても工場検査件数は低水準で推移しており、10月末になってわずかに上向いた。
(Siddharth Cavale記者 Corina Pons記者)
【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...