スポーツ観戦をよりドラマチックに...照明の新技術でスタジアムはここまで進化した
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この多目的アリーナにも、パナソニックのアリーナ用LED照明器具130台などが導入された。最大の特徴は観客の視点を重視し、求められる光のスペックを備えた専用照明器具をオリジナルで設計したことにある。光の重心を競技面のみに集中させ、劇場のような没入感のある観戦空間を創出。観客席側は映画館の座席のようにほの暗く、舞台となるアリーナは際立つように明るく浮かび上がらせる。
もちろん、照明器具にはDMX機能を搭載し、光の演出を自在に行うことが可能だ。用途や演出に合わせ、さまざまな光環境を作り出せるプログラムを用意した。
住宅街では周辺環境に配慮した照明設備を
パナソニックのLED照明はスタジアムやアリーナといった大規模な施設だけでなく、大学や高校、市営グラウンドなど、数多くの小規模な運動場でも使われている。そこで強みを発揮する技術が、光害対策照明である「アウルビーム」だ。
この写真は、東京都足立区にある東綾瀬公園の野球場を、グラウンドの外から撮影したものだ。グラウンドを照らす照明の光が外部にも漏れていることが分かる。
それが今年8月に導入されたアウルビームの照明により、周辺への光の影響が大きく変化していることが、この写真から分かるだろう。アウルビームの特長は、グラウンド面への必要な光を維持しながら、周辺への光漏れを極力抑えられること。住宅街にある学校や公園など、周辺環境への配慮が必要な場所で重宝する。
一般的なLED投光器と比べ、直接器具を見た際のグレアも低減し、より快適な照明環境を実現している。設置の際には、VR技術を利用して投光器の設置台数や配光などを綿密に設計し、グラウンド全体が明るく照らされるようになった。
その光漏れの違いは、この写真を見ても明らかだ。これは一般的なLED投光器(右)と、アウルビームLED投光器(左)を並べて比較したもの。右側は上方向への光漏れが発生しているのに対し、左側は下方向に十分な明るさの光を照射しつつ、上方向への光漏れを大幅に抑制していることが分かる。実際、東綾瀬公園への導入時には、まぶしさが抑えられた照明設計を見た担当者からも驚きの声が上がったという。
スポーツの主役である選手にとってプレーを邪魔しない「まぶしすぎない」光でありながら、現地やテレビでの観戦に適した「十分な明るさ」の光を提供するスタジアムのLED照明。施設の運営者にとってはランニングコストの削減に加え、スポーツのエンタメ化や用途の多様化によって収益力向上にも貢献。周辺への悪影響という懸念も大幅に軽減している。
普段は黒子のような存在ながら、アスリート、観客、運営者のすべてが満足する「三方よし」を生み出している「陰の主役」とも言える存在だ。スタジアムでスポーツ観戦する機会があれば、ぜひ頭上を見上げてこれまでの照明との違いを体感してほしい。
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高い照明技術と豊富な導入実績を基に、スタジアムを「感動空間」に進化させることで新たなファン層の獲得に貢献。コスト管理や省エネ・省力化で、収益性の向上も。