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米国株は、ダウが初の終値3万4000ドル台、S&Pも最高値

2021年4月16日(金)08時45分

4月15日の米国株式市場は、米国債利回り低下を受けたハイテク株への買いや好調な経済指標を追い風に、ダウ工業株30種が初めて3万4000ドル台に乗せて終了した。S&P総合500種指数も最高値を更新した。ウオール街で1月撮影(2021年 ロイター/Mike Segar)

15日の米国株式市場は、米国債利回り低下を受けたハイテク株への買いや好調な経済指標を追い風に、ダウ工業株30種が初めて3万4000ドル台に乗せて終了した。S&P総合500種指数も最高値を更新した。

S&P500が終わり値で最高値を更新するのは今週2回目。ナスダック総合は2月16日以来の1万4000台乗せとなり、2月12日に付けた終値での最高値まで1%未満に迫った。

アップル、マイクロソフト、フェイスブックが1.5─1.9%上昇するなど大型ハイテク株が好調で、S&Pの業種別では情報技術や通信サービスの上げが目立った。

Tロウ・プライス・アソシエーツの資本市場ストラテジスト、ティム・マリー氏は「バリュエーションはかなり高くなっているが、(市場には)ハイテク大手がそれを正当化できるほどのキャッシュフローをもたらすという強い自信がある」と述べた。

インフレが高進しても米連邦準備理事会(FRB)が緩和的な金融政策を維持するとの見方が広がる中、米国債利回りが低下傾向にあり、ハイテク株の上昇につながっている。10年債利回りはこの日、一時1カ月ぶり水準に低下した。

経済指標では3月の米小売売上高が10カ月ぶりの大幅な伸びを記録したほか、週間の新規失業保険申請件数が約1年ぶりの低水準となり、投資家心理を支えた。

Tロウのマリー氏は「10年債利回りが抑制される一方で経済指標が良好というのは米株にとってまさに好材料だ」と語った。

第1・四半期決算を発表したバンク・オブ・アメリカ(BofA)とシティグループは、景気回復に対する楽観的な見通しを示した。ただ株価はそれぞれ2.9%安と0.5%安で引けた。

前日にナスダックに上場した暗号資産(仮想通貨)交換所大手コインベース・グローバルは値動きの荒い展開となり、1.7%安で引けた。

米取引所の合算出来高は99億5000万株。直近20営業日の平均は111億7000万株。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.93対1の比率で上回った。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34035.99 +305.10 +0.90 33788.53 34068.73 33788.53

前営業日終値 33730.89

ナスダック総合 14038.76 +180.92 +1.31 13983.23 14049.13 13970.42

前営業日終値 13857.84

S&P総合500種 4170.42 +45.76 +1.11 4139.76 4173.49 4139.76

前営業日終値 4124.66

ダウ輸送株20種 14930.00 +56.33 +0.38

ダウ公共株15種 917.19 +9.85 +1.09

フィラデルフィア半導体 3271.33 +57.45 +1.79

VIX指数 16.57 -0.42 -2.47

S&P一般消費財 1429.00 +11.83 +0.84

S&P素材 512.90 +6.38 +1.26

S&P工業 853.19 +3.28 +0.39

S&P主要消費財 712.74 +5.69 +0.81

S&P金融 584.25 -0.62 -0.11

S&P不動産 258.34 +4.95 +1.95

S&Pエネルギー 368.50 -3.28 -0.88

S&Pヘルスケア 1404.75 +24.07 +1.74

S&P通信サービス 251.65 +3.16 +1.27

S&P情報技術 2518.10 +44.18 +1.79

S&P公益事業 338.81 +3.71 +1.11

NYSE出来高 8.93億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 29770 + 150 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 29750 + 130 大阪比

(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)



[ロイター]


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