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コンサルタントとして伝えたい、「価値」を生み出すことの意義。

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2021年3月9日(火)11時00分
文・西山亨 写真・野田真
株式会社REMSLILA代表の船ヶ山 哲氏

1976年神奈川県生まれ。会社勤めを経て2013 年に起業。長男と長女の名前であるレムとリラから、設立した会社をREMSLILA(レムズリラ)と命名。コンサルタント業をメインに、テレビやラジオ、雑誌などのメディアでも活躍している。

集客のスキルを身に着け、起業家として独立する。

海外を拠点にマーケティングコンサルタントとして活躍している船ヶ山 哲氏。8年前に会社を興し、国内外のさまざまなクライアントの事業をサポートしている。その出発点は10年間の会社員時代に遡る。コインパーキングを運営する会社に勤め、入社6年目からコインパーキングの機械や発券機などを販売するための集客を行う部署に配属された。

「ファックスなどのアナログ的な手法と、インターネットの広告などを上手く掛けわせることで、当初は年間7件ほどだった問い合わせを800件超まで増やすことができました」。

実は船ヶ山氏には会社勤めをする以前に、スプレーで壁などに絵を描くグラフィティアーティストとして活動していた時期があった。テレビや雑誌などにも登場する一方で、自身のウェブサイトでも作品を紹介していた。そのサイト内で、当時としては珍しい海外製のスプレーのノズル部分など、自身が使っている道具を販売してみたところ爆発的な売上を記録。これを契機にECの知見を深め、そのノウハウは会社員時代の集客の仕事でも活用されることとなった。そして、集客の仕事で実績を積むうちに湧いてきたのが、自分で考えた商品やサービスで起業したいという思い。

「会社員の年収は1千万円が目標の一つだと思いますが、起業家には年収が5千万円や1億円の人もいる。やり方次第で、私もそこに辿り着けるのではないかと」。

時間を切り売りするだけでは、フリーランスを抜け出せない

そして起業後。クライアントの商品やサービスに関する集客の仕事を順調に獲得していったが、思わぬ落とし穴もあった。

「クライアントが5社くらいになると、一日中パソコンの前にいなければならないほど多忙になりました。自社の売上をアップするためにはクライアントを増やさないといけないのに、そのために割く時間がない。実は起業家ではなく、時間を切り売りするだけの"フリーランス"になっていることに気づいたのです」。

その後、船ヶ山氏はコンサルタントの先生に教えを乞い、起業家とは自分で価値をつくり出し提供することだと知る。

そこで、発想を変えてウェブサイトを活用した集客法を動画にして商品化。販売するためにオンラインセミナーを企画し広告を打つと、2時間のセミナーで400万円もの売上を達成。セミナーに参加し動画を購入した人の大半は、ノウハウを自社に取り入れたいという経営者だった。

こうして起業家として新たなスタートを切った船ヶ山氏はビジネスを拡大し、やがて他の起業家とのジョイントベンチャーを手掛けるようになる。その一つが東京五輪で活躍するスペイン語の通訳を育成するというプロジェクト。パートナーはコロンビアで旅行会社を経営していた人物で、船ヶ山氏がウェブサイトでスペイン語の習得方法を販売するコンサルティングを行ったところ倍々ゲームで売上は拡大している。

「その後、一緒にビジネスをするようになり、"仕事の先にペラペラが待っている"というテーマで、通訳の仕事に慣れていきながらスペイン語をマスターするという企画を商品化。語学習得後の活用方法として、仕事をあらかじめ用意した方が、語学を習得するスピードは早くなるという点に着目したものです」。

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