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日本経済東京株式市場、日経平均続騰し歴代5番目1454円高 米経済対策の合意を好感
東京株式市場で日経平均は続騰、一時前営業日比1472円03銭高となる1万9564円38銭の高値をつけた。写真は2015年10月、都内の株価ボード前で撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)
東京株式市場で日経平均は続騰した。前日の米国株式市場が史上最大の上げ幅になったことを受け、朝方から幅広く買いを集めた。後場では更に上げ幅を拡大し、一時前営業日比1472円03銭高となる1万9564円38銭の高値をつけた。上昇幅は終値ベースで歴代5番目の大きさとなった。
24日の米国株式市場は、米議会で新型コロナウイルス対策法案の可決が近いと伝わったことで大幅高で終了。ダウ工業株30種は2112ドル(11.4%)と過去最大の上げ幅を記録、1日としての上昇率は1933年以来の大きさとなった。米民主党と共和党の幹部は、2兆ドルの新型コロナ対策法案で合意に近付いていると述べた。
これを受けて、東京株式市場でも朝方から輸出関連株を中心に幅広く物色された。後場では上値追いに慎重になる場面もみられたものの、新型コロナ対策法案で米上院とトランプ政権幹部が合意に達したと伝わった後、急速に上げ幅を拡大。米株先物の上昇に伴い、日経平均は終値ベースで歴代5番目の上げ幅となった。
市場からは「新型コロナの感染拡大を受けた各国の政策対応が評価され始めている」(岡三アセットマネジメント シニアストラテジスト 前野達志氏)との声が出ていた。「ただ、新規感染者数は増え続ける一方で、マクロ経済への影響はいまだ不透明。長期投資家が腰を落ち着かせて買うかと聞かれると、そうでもない。2万円へさらに買い上がるには、新型コロナの終息に関連する新たな材料が必要となる」(同)との指摘があった。
TOPIXもしっかり。東証33業種は全業種が上昇。不動産業、鉄鋼、海運業、非鉄金属、輸送用機器などが値上がり率上位となった。
個別では住友金属鉱山が10.24%高となった。全体の地合いが好転する中で金価格が上昇していることを手掛かりに、代表的な産金株である同社が注目された。
東証1部の騰落数は、値上がり2055銘柄に対し、値下がりが93銘柄、変わらずが20銘柄だった。
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