マクドナルドからレジ店員が消える?
マクドナルド以外のファストフードチェーンでも、無人注文機の導入は必ずしも従業員の削減につながっていない。アメリカの老舗ハンバーガーチェーン、ホワイト・キャッスルではオハイオ州コロンバスに無人注文機を設置したが、店舗の従業員数は変えていないという。
「客の記憶に残る経験を提供するためには、従業員の力が100%必要だ」と、ジェイミー・リチャードソン副会長は業界誌に語っている。「無人注文機があることで従業員に余裕が生まれ、よりよいサービスを提供できる」
マクドナルドが投入する無人注文システムがそうした意図に基づいているとは考えにくいが、かといって対面の接客が完全に廃止されることもなさそうだ。同社の広報担当者も、そんな指摘は「危険な臆測」にすぎないとしている。
無人注文システムが普及し、客がタッチパネルの操作に慣れるにつれて、マクドナルドのレジに立つ店員が減ることは十分にあり得る。将来的には、自動ハンバーガー製造機が導入されて厨房スタッフが不要になる日さえ来るかもしれない。
だがしばらくの間は、客離れに悩むマクドナルドの店頭から店員までが姿を消すことはなさそうだ。
© 2015, Slate
[2014年11月11日号掲載]