最新記事

中東

ドバイ警察が捜査にグーグルグラスを導入

グーグルグラスと顔認識技術を犯人逮捕に使う世界最初の警察はドバイ警察になりそうだ

2014年10月7日(火)16時45分
リリー・ヘイ・ニューマン

高価な装備 パトカーはフェラーリ(写真)やランボルギーニ。1つ1500ドルのグーグルグラスも余裕 Jumana El-Heloueh-Reuters

 FBIは顔認識データベースを増強し、医師たちは救急救命室で眼鏡型ウェアラブル端末グーグルグラスの活用を模索中。そんなご時世、ドバイ警察はグーグルグラスを捜査現場に導入しようとしている。ロイターの報道によると、ドバイ警察は指名手配犯の捜査で顔認識技術を利用するため、警察官にグーグルグラスを装着させるという。

 ドバイ警察の広報担当者が地元紙に語ったところによれば、独自に開発したソフトウエアでグーグルグラスを警察の顔認識データベースと接続させるのだという。警察官の視界に指名手配犯が入ると、グーグルグラスが警告を発する仕組みだ。

 ドバイ警察はまず、交通違反の捜査や違法車両の追跡で試験的にグーグルグラスを導入する予定だ。それが有効に働けば、次は顔認識で捜査に活用することになる。

 グーグルグラスは1つ1500ドルと高価だが、1台40万ドルのランボルギーニや30万ドルのフェラーリを捜査現場に投入したドバイ警察の金銭感覚からすれば自然なことだろう(超高級車パトカーは、観光客の多い地域でドバイ警察の「高級な」イメージを保つために活躍中だ)。

 グーグルグラスが、犯罪捜査だけでなくドバイ警察のリッチなイメージ作りにもひと役買うのは間違いない。

© 2014, Slate

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米民主上院議員が25時間以上演説、過去最長 トラン

ワールド

ロシア政府系ファンド責任者が訪米、2日に米特使と会

ワールド

お知らせー重複配信した記事を削除します

ワールド

メキシコ政府、今年の成長率見通しを1.5-2.3%
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 8
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 9
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 10
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中