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テクノロジー必要ないけど欲しくなるアップルウオッチ
ファッショナブルでステータスシンボルになる時計と思えば高くないし機能も豊富
新発想 大事なのは端末としての機能ではなく時計としての魅力だった David Paul Morris-Bloomberg/Getty Images
アップルが「期待以上」の新製品を発表したのは、ティム・クックがCEOになって以来初めてのこと。その新製品とは、腕時計型端末のアップルウオッチだ。
発売は来年になるため機能面ではまだ分からない部分もあるが、外見はこなれている。それもかなりのレベルだ。
腕時計型端末はこれまでも各社から発売されているが、多くの企業は最近まで、売れるために一番大事な要素が「端末」部分ではなく「時計」の部分にあることに気付いていなかった。
だがアップルは、それを理解しているようだ。アップルウオッチの時計機能は世界標準時との誤差0.05秒以内の高精度。デザイン性の高い四角いフェースには、傷が付きにくいサファイアクリスタルを使っている。高解像度ディスプレイ「レティナ」も明るく鮮明だ。
おしゃれアイテムに重要なカスタマイズも可能で、スクリーンのサイズは38ミリか42ミリのどちらかを選べる。ボディー部分はステンレス、アルミ、金から選べるし、ストラップはレザー製から金属製まで6種類。ディスプレイの表示もアナログかデジタルが選べ、背景を写真にすることもできる。
ソフトウエアはシンプルだが(これから競って開発されるだろう)天気、カレンダー、メッセージや地図機能のほかに、タッチスクリーンに書いた落書きを友人に送ることもできる。
携帯端末を既に持っている人が、腕に2つ目の端末など必要なのだろうかとも思う。だがそんな疑念は、アップル製品には当てはまらないのかもしれない。私が今でも「本当に必要なのか」と疑問に思っているⅰPadだって、1億台以上売れているのだから。
時間表示以外に大した機能がなくても、ファッショナブルでステータスの象徴となるような腕時計なら何百ドルも出して買う人は大勢いる。アップルウオッチの価格は349ドルから。時間に加えていくつかの有益な情報を提供してくれるのだから、喜んで買う人はいるはずだ。
© 2014, Slate
[2014年9月23日号掲載]