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製造業金属も成型できる3Dプリンターが登場
ついこの間までプラスチック成型が精一杯だった3Dプリンターに金属の時代がやってきた
作り方はオンラインで ミシガン工科大学の研究者が製作した試作品 Michigan Tech's Open Sustainability Technology Lab
全世界の「DIY派」の夢がかなおうとしている。米ミシガン工科大学が、手近な材料で安価に組み立てられる3D金属プリンターの設計図を無料提供すると発表したのだ。
これまで個人用の3Dプリンターはプラスチック成形用で、商用の金属プリンターは50万ドル以上もした。だが、公開された試作品のパーツ代や材料費は1500ドル以下。同大学では、空き缶からさまざまな道具や部品を製造できる進化型プリンターの開発にも取り組んでいる。
3Dプリンターの活発な商業利用は数年前に始まったばかりだが、既に市場規模22億ドルの成長産業。金融大手ゴールドマン・サックスによれば、21年には売上高100億ドルを突破する見込みだ。クレディ・スイス銀行は、個人や小規模企業向けの市場も年率100%以上のペースで成長すると予測する。
ミシガン大の研究者たちの目標は、地方の人々の生活を劇的に改善させることだ。「現在は地方を中心に、トラクターや自転車の交換パーツが入手できずに困っている人がたくさんいる」と、プロジェクトリーダーのジョシュア・ピアースは言う。「特注の部品や交換パーツが安価に『プリント』できるようになれば、とてつもなく大きな経済的メリットがある」
さらにピアースは、スーダンの病院が無料の設計図をダウンロードして安価な3Dプリンターを組み立て、医療用機器を製造するシーンを思い描く。このプロジェクトは途上国で多くの命を救うことにもなりそうだ。
[2013年12月17日号掲載]