アップルが携帯業界を乗っ取る日
2010年3月11日(木)14時02分
解放されたはずなのに
アンドロイド搭載端末を買えば「グーグルの世界」を受け入れざるを得ないということだ。同様にアップル製品を買えばアップルの世界観に従うことになる。
アップルはコンテンツ販売も得意だ。アップルの端末ユーザーは、音楽を楽しんだり、本や新聞を読みたければ、アップルから買うことになるだろう。いつの間にかアップルなしではコンテンツを楽しめないという状況になっていく。
これでは、通信事業者から解放されたと思ったのもつかの間、アップルやグーグルに拘束されることになるではないか。お気に入りのアプリケーションとコンテンツを買って端末に取り込んだ後、他社の新しい端末に買い換えて一からアプリなどをそろえなおそうというユーザーは少ない。
シリコンバレーのハイテク企業は、新型端末は「自由」だとアピールするだろう。だが実は、通信事業者の契約によって拘束されていたときと本質的には状況は変わらない。それでも、多くの人々がこのトレンドに乗るはずだ。
[2010年2月17日号掲載]
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