コラム

歴史的大接戦の米大統領選を左右する7つのファクター

2024年10月31日(木)18時30分

⑦怒るアラブ系コミュニティー

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はトランプが勝利しアメリカがウクライナ支援を減らすことを何より願っている。ここまでの接戦ではどんなに小さな介入でも形勢が一変しかねない。

また民主党は、ミシガン州に頭の痛い政治問題を抱えている。全米最大のアラブ系コミュニティーがイスラエルの振る舞いに激怒しているのだ。彼らはおおむね民主党を支持しているが、民主党の中東政策に幻滅し投票に行かない有権者が増えれば壊滅的な打撃になるだろう。世論調査では投票率の低下が予想されている。これはトランプに有利。


以上勝敗に影響しそうな7つの要因を見てきた。結果は3対3で、どちらの利益にもならない要因は1つだった。だが確かなことが1つある。私がトランプとその時代を分析し始めてそろそろ10年だが、彼に対する世間の関心は衰えない。それは選挙の後も変わらないだろう。


2024110512issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年11月5日/12日号(10月29日発売)は「米大統領選と日本経済」特集。トランプvsハリスの結果で日本の金利・為替・景気はここまで変わる[PLUS]日本政治と迷走の経済政策

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


プロフィール

サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、イランとの包括戦略条約で「緊密な防衛協力」

ワールド

ロシア・クルスクに北朝鮮兵士8000人か、情報入手

ワールド

国連安保理、北朝鮮ミサイル巡り4日にも会合 日米韓

ワールド

サウジ外相、イスラエルのガザ北部攻撃を「大量虐殺」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選と日本経済
特集:米大統領選と日本経済
2024年11月 5日/2024年11月12日号(10/29発売)

トランプ vs ハリスの結果次第で日本の金利・為替・景気はここまで変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後はさらなる「倒産増加」が予想される
  • 2
    幻のドレス再び? 「青と黒」「白と金」論争に終止符を打つ「本当の色」とは
  • 3
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴出! 屈辱動画がウクライナで拡散中
  • 4
    脱北者約200人がウクライナ義勇軍に参加を希望 全員…
  • 5
    北朝鮮軍とロシア軍「悪夢のコラボ」の本当の目的は…
  • 6
    天文学者が肉眼で見たオーロラは失望の連続、カメラ…
  • 7
    中国が仕掛ける「沖縄と台湾をめぐる認知戦」流布さ…
  • 8
    自爆型ドローン「スイッチブレード」がロシアの防空…
  • 9
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 10
    世界がいよいよ「中国を見捨てる」?...デフレ習近平…
  • 1
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 2
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴出! 屈辱動画がウクライナで拡散中
  • 3
    キャンピングカーに住んで半年「月40万円の節約に」全長10メートルの生活の魅力を語る
  • 4
    2027年で製造「禁止」に...蛍光灯がなくなったら一体…
  • 5
    幻のドレス再び? 「青と黒」「白と金」論争に終止符…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語ではないものはどれ?…
  • 7
    世界がいよいよ「中国を見捨てる」?...デフレ習近平…
  • 8
    「決して真似しないで」...マッターホルン山頂「細す…
  • 9
    【衝撃映像】イスラエル軍のミサイルが着弾する瞬間…
  • 10
    北朝鮮を頼って韓国を怒らせたプーチンの大誤算
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 8
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 9
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 10
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story