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アメリカは人種差別国家なのか:答えはノーだ
実際、アメリカは少しずつ人種的平等という正義の実現に近づいている。白人の側も雇用、学校、公共施設における平等の支持など、これまでにかなりの進歩を見せてきた。黒人に対する白人のネガティブな偏見も明らかに改善している。黒人は知力や勤勉さで白人に劣るとの見解を支持したり、黒人の近所に住むことや異人種間の結婚に公然と反対する白人は少なくなっている。
民主党の副大統領候補に名前が挙がっていたエイミー・クロブチャー上院議員は18日、党の大統領候補指名が確定したバイデン前副大統領に対し、辞退の意思を表明。有色人種の女性を選ぶよう助言したという。バイデンがこの助言を受け入れれば近い将来、白人女性の前に黒人女性の大統領が誕生する可能性も出てくる。他の主要な民主主義国家で人種的少数派がリーダーになった国はない。アメリカは彼らが1人目を出す前に、2人目を誕生させるだろう。
アメリカが格差と人種的不公正の問題を抱えているのは事実だ。それでも、現在の抗議デモには黒人と同じぐらい多くの白人が参加している。その光景は機会の平等を求める真のアメリカ的精神と、建国時の信条を実現しようとする最高レベルの願いと努力の表れだ。
<2020年6月30日号掲載>
2020年6月30日号(6月23日発売)は「中国マスク外交」特集。アメリカの隙を突いて世界で影響力を拡大。コロナ危機で焼け太りする中国の勝算と誤算は? 世界秩序の転換点になるのか?
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