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【2020米大統領選】バイデンの「1期だけ」作戦は意外な好手
第2に、同じ民主党の中道派候補との差別化が可能になる。2020年11月の大統領選当日の時点でトランプは74歳、バイデンは78歳になる直前だ。他の有力候補もバーニー・サンダース上院議員は79歳、エリザベス・ウォーレン上院議員は71歳になる。
年齢の高い候補者ばかりが目立つこの状況が、インディアナ州サウスベンド市長のピート・ブーティジェッジ(37)の予想外の人気を後押しした。アメリカは新世代のリーダー誕生の可能性に期待し始めている。
ブーティジェッジは現代のケネディになる可能性があり、バイデンにとって最大の脅威になりかねない。だが「1期だけ」作戦により、流れを逆転させることができるかもしれない。再選の心配をせずに済むので、若いブーティジェッジよりもずっと多くのエネルギーを4年間の任期につぎ込める可能性もある。
通常、強みと弱点は表裏一体の関係にある。「1期だけ」作戦は弱さの表れに見えるが、実際には選挙戦の構図を書き換え、バイデンこそアメリカの救世主だと証明することになるかもしれない。
<本誌2019年12月31日/2020年1月7日号掲載>
2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。
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