- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 大統領選でも引きずる米政治の「コロナ禍後遺症」
大統領選でも引きずる米政治の「コロナ禍後遺症」
民主党の知事としては、辞任に追い込まれたニューヨーク州のクオモ前知事の場合も、コロナ禍の問題を引きずっていると言えるでしょう。クオモは、急速に感染が拡大した2020年春に、連邦政府と掛け合って、病院船の派遣、テント村の設営、人工呼吸器の調達などを実現し、多くの救命に成功したとしています。
その際に、ベッド数を確保するために、老人福祉施設の入所者は入院させずに施設での療養としたことで、多くの死者が出たのですが、クオモは残念だが仕方がなかったとしていました。これに対して、一部の遺族の反発を政治利用した民主党内の対抗勢力が「セクハラ疑惑」を持ち出して、知事を辞任に追い込んだのでした。
この問題ですが、クオモはシングルファーザーとして3人の娘を育てていることから、若い女性に距離を置かずに話すクセがありました。クオモに政治的に共感しているうちはいいのですが、反発心をもって臨むと女性が不快感を訴えがちになる、そのような構造が理解されると、セクハラ疑惑は立ち消えとなったのです。結果的に、クオモの「痛みを伴った臨機応変なコロナ禍対応」も評価としては免罪された形となっています。クオモは、再度公職に挑戦することで、一旦は自分を追い込んだ民主党左派に対して反撃する構えです。
このように、コロナ禍とその対策の政治的評価は、今でもアメリカの政局に影響を残していると言えます。激しいインフレがコロナ対策の副作用ということも含めて、今回の大統領選はコロナ禍対策への総括という意味合いもあると思います。
2025年1月21日号(1月15日発売)は「トランプ新政権ガイド」特集。1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響を読む
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落 2024.12.25
日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える 2024.12.18
医療保険CEO銃殺事件が映すアメリカの現在 2024.12.11
二期目のトランプと「現実世界」を繋ぐのは誰か? 2024.12.04
日本とアメリカの現状否定票、その共通点と相違点 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員