- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 落選後のトランプは、恩赦? 逮捕? それとも亡命?
落選後のトランプは、恩赦? 逮捕? それとも亡命?
そうなると、2つ目に考えられるのは逮捕・起訴ということになります。この場合ですが、もしかすると大騒動にはならないかもしれません。というのは、仮にトランプが落選した場合には、共和党は「脱トランプ」へと急速にシフトすると考えられるからです。そうなると、トランプを守るということの政治的な動機は薄くなります。トランプ派は別として、共和党の主流派は「トランプを捨てる」可能性がかなりあると思います。
そこで一つの可能性として無視できないのが3番目の「亡命」です。例えば、10月16日、ジョージア州での選挙集会でトランプは次のように放言しています。
「(バイデンに負けたら俺は気分悪いね。)まあ、そうなったら国を出るしかないかもだね、わからないけどね("Maybe I'll have to leave the country? I don't know.")」
つまりバイデンが勝ったら、ひどい世の中になるので亡命するかもしれないというのです。実は「トランプ亡命説」というのは、エンタメ的な観点からはかなり以前から話題となっています。カナダのコメディアンであるジム・キャリーは、今年の前半から、「トランプ亡命説」をネタにしていました。また、ロシアのテレビでも、トランプがプーチンを頼って亡命してくるというネタは、かなり取り上げられているのです。
次期政権と米軍は全力で阻止
ジョージア州の選挙集会での放言は「自分が捕まるから亡命」というのではなく、あくまで「バイデンの世の中は嫌だから国外に行く」という言い方でしたが、そうした考え方が、ポロッと口から飛び出したというのは、やはり自身でも亡命の可能性について考えていたのかもしれません。常識外れのことを口にするだけでなく、本当にやってしまうというのがトランプのパターンだということを考えると、結構冗談では済まないかもしれないのです。
逃げるなら1月20日の前でしょうが、現職大統領が亡命ということになれば、国家機密の漏洩の可能性も含めて前代未聞のスキャンダルとなります。次期政権と米軍が協力してあらゆる手段を講じて阻止することになると思います。
そう考えると、トランプとしては何がなんでも再選されなくてはなりません。ですが、仮に再選されたとしても、上下両院の過半数を民主党に握られた場合、しかも共和党内にも「反トランプ」の動きが顕著な中では、二期目に入った後に、あらためて弾劾という問題が現実味を帯びてくるかもしれません。現在の政局は、大統領選一色ですが、その先にあるのは「大統領の犯罪」という「権力の崖」なのかもしれません。
2025年1月21日号(1月15日発売)は「トランプ新政権ガイド」特集。1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響を読む
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落 2024.12.25
日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える 2024.12.18
医療保険CEO銃殺事件が映すアメリカの現在 2024.12.11
二期目のトランプと「現実世界」を繋ぐのは誰か? 2024.12.04
日本とアメリカの現状否定票、その共通点と相違点 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員