- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 西日本豪雨の腰の引けた災害報道は、見直す時ではない…
西日本豪雨の腰の引けた災害報道は、見直す時ではないか
3点目は、取材活動は地元第一主義でお願いしたいということです。昨今のテレビのニュース番組や情報番組では、全国各地での災害や事件があると、全国ネットのメインキャスターや、レギュラーのレポーターを「現地に派遣」してレポートするのが主流です。見慣れたキャラクターが現場から報告すると、そのキャラクターに親近感を持っている視聴者が「臨場感」を感じるというわけですが、その結果として、情報そのものの現場感覚は希薄になります。
そうではなくて、それぞれの地形や地域社会を熟知した現地の記者やレポーターが、より地元に密着した「現場ならではの情報という臨場感」を持って報告するというのがあるべき姿でしょう。
NHKや全国紙であれば各地に支局がありますし、民放の場合でも系列局があるはずです。そうした地元に根ざしたプロによる報道が、全国に流れるようにすれば、災害の切迫感はより伝わるのではないかと思います。また、地元に密着したローカル局や支局の取材活動であれば、反感を持つ人も減るのではないでしょうか。もちろんですが、必要な追加予算は全国ネットで用意するべきです。
4点目は、こうした深刻な状況だからこそ、いま、何が必要か、どうなっているのかを報道を通じて訴えるべきだと思います。必要なのが物資ではなく義援金なのであれば、その振込方法を案内するべきです。物流が混乱している問題については回復の見込みが立つのかどうかを、地域別に報じるべきだと思います。
救助活動に関しては、自衛隊に加えて、全国から警察・消防が応援に入っています。酷暑の中、大変な作業が続いていると思います。少なくとも、どの部隊や、どの都道府県から、どのぐらいの応援が入っているのか、また彼らはどんな状況なのかといった現状の報道も必要でしょう。
一方で、ボランティアが必要で、受け付けている地域があるならば、参加条件などの案内も必要でしょうし、ボランティアについては、主要メディアがポータルサイトなどを設けて、ニーズのあるところに人が行くように、工夫をしたら良いと思います。
最大の問題は、メディアや全国スポンサーが東京一極集中となる中で、今回のような西日本、それも中国・四国と九州が中心の災害に関しては、現場感覚が希薄だということです。だからこそ、ローカル局や支局を表舞台に上げて、しっかりした報道が必要だと思います。
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>
ニューヨーク市長をめぐる裏切りのドラマがリアルタイムで進行中 2025.02.19
トランプの政策に日本の現状を重ねて共感するのは、とんだお門違い 2025.02.12
石破首相は日米首脳会談でガザ難民受け入れ問題をスルーするべき 2025.02.06
「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由 2025.01.29
驚きの大統領就任演説、インフレ退治を約束したトランプ 2025.01.22
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
-
「セールス」外資ならではの働きやすさ/ホテル業界向けの業務管理システム提供/リモート可/2018年日本支社設立/32カ国・地域に7 000名以上のグローバルカンパニー
Shiji Japan株式会社
- 東京都
- 年収700万円~1,100万円
- 正社員
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員
-
電子決済カスタマーサポート/外資系企業だからこそ/続けたくなる仕事
TDCXJapan株式会社
- 東京都
- 月給26万5,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員