- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 銃規制の代わりに透明バックパックを強制された高校生…
銃規制の代わりに透明バックパックを強制された高校生たちの怒り
パークランドの高校に寄贈された透明バックパック @jackforchange-REUTERS
<2月に銃乱射が発生したフロリダの高校で、透明ビニール製のバックパックが義務化され、銃規制運動の先頭に立ってきた生徒のたちのさらなる怒りを呼んでいる>
フロリダ州フォートローダーデールから内陸に入ったパークランドという町の公立高校で銃乱射事件が発生し17人が死亡したのは2月14日、バレンタインデーのことでした。
事件の舞台となったのは、マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校という、フェミニストで環境問題の運動家でもあった女性の名前を冠した学校です。そうした命名の経緯が示すように、南部とは言ってもこの地域はリベラルな風土の土地柄で、学校自体のレベルもかなり高い学校です。
事件後、この高校の生徒たちは銃規制推進運動の先頭に立ちました。特に首都ワシントンDCで3月24日に開かれた「私たちの命のための行進」は、大規模なものとなり、連帯する形でニューヨークなど米全土の主要都市でもデモが行われました。
ワシントンDCでの行進では、同高校の生徒エマ・ゴンザレスさんが約6分間のスピーチの中に4分間の沈黙を挟んで銃社会に対する抗議を行ったのですが、この「沈黙の抗議」は多くのメディアで取り上げられて話題になりました。
その一方で、銃規制の論議はなかなか進んでいません。この高校生たちの活動に関しても、NRA(全米ライフル協会)などは、「上の世代がやった政治問題化をそのままなぞっているだけ」とか「沈黙に意味を持たせるのは、最も愚かな方法」などといった非難を浴びせています。
さらに、トランプ大統領がNRAと結託する格好で「今こそ学校の安全確保を行う時だ」と唱えて教員に武装をすすめる運動を展開するなど、銃規制とは反対方向の動きも顕著です。「銃が買えなくなるのでは?」という危機感を抱いた銃保有派によるカウンターデモも3月には数多く発生していました。
そんな中で復活祭を含んだ春休みが開けた4月2日、事件のあった高校にも生徒たちが戻ってきたのですが、この日から新しい厳格な校則が適用されるようになったのです。
それは透明なビニール製のバックパックを義務化するというもので、全校生徒に対して篤志家から寄付があったのだそうです。つまり、高校生の持ち物が外から見えるようにすれば、銃の持ち込みが防げるというわけです。
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落 2024.12.25
日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える 2024.12.18
医療保険CEO銃殺事件が映すアメリカの現在 2024.12.11
二期目のトランプと「現実世界」を繋ぐのは誰か? 2024.12.04
日本とアメリカの現状否定票、その共通点と相違点 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員