- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 米大統領選、本命ヒラリーを悩ます「メール」スキャン…
米大統領選、本命ヒラリーを悩ます「メール」スキャンダル
本命中の本命ヒラリーはメール疑惑のスキャンダルの渦中にある David Becker-REUTERS
2016年の大統領選挙へ向けて、本命中の本命と目されるヒラリー・クリントン前国務長官は、現在深刻なスキャンダルの渦中にあります。いわゆる「Eメール疑惑」です。要するに、オバマ政権の国務長官だった4年間に、法律に違反して、「自宅に設置した個人のメールサーバ」を使って仕事のメールの交信をしていたことが暴露され、問題視されているのです。
ヒラリーは「法律には違反していない」とか「国家機密に触れる内容は自宅サーバでは扱っていない」と強弁していたのですが、ここへ来て「2件のメール(11件という報道もあり)」について、明らかに国家機密(classified)に属する内容のものがあったという疑惑が持ち上がっています。
現在世論調査1位のドナルド・トランプをはじめ共和党の候補者たちは、こうした国家機密情報を自宅サーバで送受信していたというのは、国務省の規律違反だけでなく、深刻な犯罪行為として「起訴すべきだ」と躍起になっています。中には「軍やCIAの行動計画が敵に漏れたら味方の命に関わる」として、ヒラリーの行為を激しく糾弾している候補もいます。
ヒラリーの側は、過去25年にわたって夫のビル・クリントンとともに様々なスキャンダルを「乗り切ってきた」経験に基づいて、今回もダメージコントロールは可能だと踏んでいるようです。ヒラリー陣営からは、「これは保守派の陰謀」だという「懐かしい」セリフも飛び出しているぐらいです。
このスキャンダルそのものの法律違反が確定する危険がある一方、共和党サイドが狙っているのは「ベンガジ事件」に関する「新しい証拠」です。2012年9月にリビアの米大使館が武装勢力に襲撃されて大使以下が死亡した事件に関して、共和党は執拗にヒラリーの責任追及をしているのですが、メールの中で、明らかに新しいネタが飛び出すようですと、ヒラリーはたちどころに窮地に陥る危険があるわけです。
ですが、仮に「逃げ切れる」としても、3月に発覚して以来もう5カ月もこの問題はTVニュースに話題を提供し続けており、この間にヒラリーの支持率はジワジワと下がり続けています。この状況が今後も続くと、政治家としての信頼ということでは、相当に「危険水域」に入ってしまうことも考えられます。
では、政治家として百戦錬磨のヒラリーが、なぜこんな「ミス」をしたのでしょうか? なぜ国家機密を扱う外交の最高責任者として、国務省のサーバの代わりに、自宅に設置したメールサーバを使用するという判断をしたのでしょう?
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落 2024.12.25
日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える 2024.12.18
医療保険CEO銃殺事件が映すアメリカの現在 2024.12.11
二期目のトランプと「現実世界」を繋ぐのは誰か? 2024.12.04
日本とアメリカの現状否定票、その共通点と相違点 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員