コラム

この株価暴落はブラックマンデー2.0だ

2018年02月07日(水)07時47分

だから、今後は、一気に恐怖が渦巻き、暴落スパイラル、というようには株式市場はならないだろう。一時的に何度か戻しては、また下がり、ということを繰り返すであろう。しかし、それでもまだまだ上がりすぎた分を帳消しにするほどは下がっていないので、中期のトレンドとしては、短期の乱高下を続けながら、まだまだ下がっていくと思われる。

火曜日のダウは1100ドルを越える記録的な値幅で動き、最後は、大きく戻し567ドル高で終わった。日経平均先物の夜間取引でも、640円戻しているから、今日(水曜日)の日経平均も大きく戻すだろう。しかし、これで終わりではない。

個人的には、下値目途は、日経平均で1万9千円、ダウで2万ドルである。それは理屈ではなく、感覚的なものだ。なぜなら、上がりすぎた反動で下がっているだけなので、その勢い、スピードには理屈はないので、何かの明確なきっかけがあるまで完全な上昇基調にはならないだろう。

下落に理由は要らないが、下落から反転するには理由が必要なのである。

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プロフィール

小幡 績

1967年千葉県生まれ。
1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現財務省)入省。1999大蔵省退職。2001年ハーバード大学で経済学博士(Ph.D.)を取得。帰国後、一橋経済研究所専任講師を経て、2003年より慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應ビジネススクール)准教授。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。新著に『アフターバブル: 近代資本主義は延命できるか』。他に『成長戦略のまやかし』『円高・デフレが日本経済を救う』など。

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