桐生ココ、日本が生んだバーチャルYouTuberアイドルの「卒業」を世界中のファンが悲しんでいる
The Wild World of VTubers
桐生ココ
誕生日:6月17日
身長:180センチ(ドラゴン時7メートル)
デビュー日:2019年12月28日
人間の文化に興味を持ち、異世界から日本に語学留学中の子供のドラゴン。仁義と任侠を重んじる正義感あふれるドラゴンで、気合で人間の姿を保っている。
桐生ココの活動内容
「あさココLIVEニュース」を配信し、ホロライブの所属タレントの近況を紹介。ゲームの実況動画を配信したり、所属タレントのミームを紹介したりするミームレビューなどの動画も公開している。ココはずけずけ発言し、ユーモアがあって、口が悪い。ホロライブのほかのメンバーをいじるのが好きだが、総じて所属タレントの中でも特に思いやりがあるとみられている。
それでも、生身のスター同様、スキャンダルと無縁というわけではない。
2020年9月、ココと、彼女と同じくホロライブ所属の「赤井はあと」は3週間の活動自粛処分に。生配信で視聴地域の分析結果を読み上げた際に、台湾を国扱いし台湾の旗を映したと批判されたのだ(カバーは、2人が「機密情報である自身のYouTubeチャンネルの統計データ(分析結果)」を開示し、「その内容について、一部地域に在住の方に対する配慮に欠けた発言があった」と説明)。
今回の卒業について
J‒POPでは引退を「卒業」と呼ぶ。引退といっても普通はある程度の年齢に達して別の活動に移ることだが、ココの場合は要するにもうYouTube上に存在しなくなるわけだ。この知らせに、「悪夢だ」「冗談だと言って」「泣いちゃう」といった返信コメントが英語、日本語、スペイン語などで飛び交った。
ココは9日の生配信で卒業理由については言えないとコメント。7月1日午後8時(日本時間)から卒業ライブを配信することも発表した。カバーはプレスリリースで「弊社一同、残念な気持ちではございますが、何度も話し合いを重ねた結果、本人の意向を尊重」することになった、とコメントした。
これまでにもVチューバーがさまざまな理由で卒業している。例えばキャラを演じる生身の声優や俳優(いわゆる「中の人」)の精神面・体調面での問題などだ。
「中の人」の待遇
Vチューバーの「中の人」が顧みられることは少ない。実際、彼らの待遇をめぐってVチューバー事務所はたたかれてきた。理屈の上では彼らはいくらでも替えが利くのだ。
Vチューバーは生身の人気ユーチューバーと違って知的財産だ。制作会社はコンテンツを海外に輸出し、バーチャルのタレント事務所はビジネスチャンスを広げるために彼らを活用できる。タレントは仮想的なキャラクターであって、モーションキャプチャーのスーツを着た俳優ではない。