G7議長国・日本が「グローバル・サウスと橋渡し」するなら、民主主義よりプラグマティズムで
2023年05月19日(金)13時50分
つまり、もし中ロとの差別化を図るなら、G7のなかの方針も調整する必要がある。
もっとも、冷戦終結後の30年以上、人権や民主主義をアピールし続けてきた欧米が、すぐに寡黙になれるとは思えない。
だから、G7広島サミットの共同宣言で「普遍的価値観を共有する各国が結束して...」といった欧米好みの文言が盛り込まれても、いわば仕方ない。
むしろ、表向きの花を欧米にもたせても構わないが、実態としてプラグマティズム重視の方針に静かにシフトできるかの方が、はるかに重要だろう。
大事なのはG7サミットという「祭り」より「祭りの後」だからだ。
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
※筆者の記事はこちら。
この筆者のコラム
「核兵器を使えばガザ戦争はすぐ終わる」は正しいか? 大戦末期の日本とガザが違う4つの理由 2024.08.15
パリ五輪と米大統領選の影で「ウ中接近」が進む理由 2024.07.30
フランス発ユーロ危機はあるか──右翼と左翼の間で沈没する「エリート大統領」マクロン 2024.07.10
プロフィール