衆院選敗北、石破政権の「弱体化」が日本経済にとって望ましい理由

衆院選後、記者会見に臨んだ石破茂首相(10月28日) Kim Kyung-Hoon-REUTERS
<自公の過半数割れを受け、今後の政治情勢は不透明になった。通常と異なり、政治情勢の不安定化が株式市場にポジティブに働くだろう>
10月27日に行われた衆議院選挙では、自民・公明の与党は議席を大きく減らして過半数の233議席を割り込み、一方で立憲民主党と国民民主党が前回から大きく議席を伸ばした。
発足したばかりの石破政権は、就任早々に国民から「ノー」の審判を突き付けられ、2025年半ばに参議院選挙を控えて、政権基盤は今後揺らいでいくだろう。当面は、少数与党での政権運営を余儀なくされ、国民民主党、維新の会との政策協調を行わざるを得なくなると見込まれる。
石破政権に対して多くの国民が期待していない理由はいくつかあるだろうが、首相の「ブレブレの発言」への不信感が最大の要因だと筆者は考えている。
石破茂首相は長年安倍政権の政策に対する批判を続けていたが、自ら首相となり株価下落に直面すると金融緩和の必要性に言及した。今回の総選挙では、安倍晋三元首相が使っていた「悪夢の民主党政権」というフレーズを使ったことが話題になった。
「反安倍」のための政治的な方便でアベノミクスを批判していただけなのかもしれないが、立場が変わると平然と変節する政治家だから発言がブレる。言葉が軽い政治リーダーを信用するのは難しいというのが、多くの国民の素直な考えなのだろう。
株式市場にとって最悪のシナリオは?
2012年末以降、安倍政権が戦後最長の長期政権となったのは、金融緩和を徹底することでマクロ経済を立て直し、失業率を大きく低下させて若年世代を中心に国民の支持を得たことが大きかった。与党内から無責任に安倍政権を批判していた石破氏が、過去の自らの発言によって、大きく信認を失っているのである。
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