5G「生活革命」が始まった!
ファーウェイの胡厚崑(Ken Hu)副会長は、5Gが広まれば、VR(仮想現実)/AR(拡張現実)が急成長するだろうと予測する。これまでVRを見るには分厚くて重いゴーグルをかぶらなくてはならず、それが普及の大きな妨げとなってきたが、5Gを使えばそれを眼鏡みたいに軽くて薄いものに変えることができる。胡副会長は2025年には世界のVR/ARのユーザーが3億4000万人に達すると予測する。
5G時代の現実的なイメージを示しているのが、ファーウェイの提唱する「1+8+N」という製品戦略である。1とはスマホで、8はスマホとWiFiやBluetoothなどで連結された8種類の機器、すなわちパソコン、タブレット、テレビ、自動車、イヤホン、眼鏡、腕時計、スピーカーを指し、Nはプリンター、プロジェクター、カメラなどの周辺機器を指す。スマホとこれら周辺の機器が相互に連携してそれぞれの機能を高め合うというのが1+8+N戦略の意味である。
実は、我が家で数カ月前に新調したコンパクトステレオもスマホによって駆動される周辺機器の一つになりつつある。このステレオではFMラジオも受信できるし、CDを再生したり、iPodをUSBで接続して再生することもできる。だが、FMラジオを直接受信するよりも、スマホで「ラジコ」というアプリを起動して、インターネットのFMラジオを受信し、それをBluetoothでステレオに飛ばして再生する方が受信状況がいいことに気づいた。
CDディスクがいらなくなる
私はまだ昔からの習慣でCDを買うのだが、子供はスマホでダウンロードした音楽をステレオにBluetoothで飛ばして聞いており、もうCDを買うことにあまり関心を示さなくなった。また、最近発売されたCDのなかには、スマホに同じ音楽をダウンロードできるようになっている場合もあるようだ。結局、CDに入っているのもデジタル化された音楽なので、インターネットでダウンロードするものと変わらないはずである。5Gになったら後者の方がより音質がいいということになるかもしれない。
近い将来、「CD」を買っても、中にはディスクは入ってなくて、カバーと歌詞カード、そしてスマホで音楽データをダウンロードするためのQRコードだけになるかもしれない。その時はステレオ機器のほうもCD再生機能が不必要になり、Bluetoothを受信する機能だけが残って、完全にスマホの周辺機器になるだろう。
自動車もこれからはスマホの周辺機器になる可能性がある。我が家の車の場合、現状ではカーステレオとスマホがBluetoothでつながっていて、スマホの中に入っている音楽をカーステレオで聞いたり、スマホにかかってきた電話に車内のマイクで応答したりということはできる。だが、車とスマホとをもっと深く連結することができれば、大きな可能性が広がる。
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