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「70年にわたる平和維持の実績」 韓国の武器輸出が、ウクライナ戦争で一気に飛躍
ウクライナが同国南部で反攻に転じるきっかけを作った米M142高機動ロケット砲システム「ハイマース」(射程約70キロメートル)の威力を目の当たりにしたポーランドはハイマース500門の追加調達をアメリカに打診し、韓国製の多連装ロケットランチャー、K239の調達も検討中だ。トルコ製の無人戦闘航空機バイラクタル TB2、24機も発注している。
K9自走榴弾砲は2026年からポーランドで現地生産される。「今後数年の間に、『クラブ』とK9自走榴弾砲の設計から最良のものを選択し、ポーランド、韓国両国にとって統一された自走榴弾砲になるようにしたい」とブワシュチャク氏は強調した。ポーランドは今後5年間で兵員を2倍以上の30万人に増やす。単純に考えても装備も倍増する必要がある。
ポーランドと韓国の合意の背景
ロシアのウクライナ侵攻で冷戦後の欧州の安全保障は完全に崩れた。核戦争にエスカレートするリスクを最小限にするためには、まず通常戦力でロシアの領土的野心を抑え込まなければならない。ポーランドは米欧防衛産業の生産力と供給力を補完するため、韓国と戦車、大砲、戦闘機、現地生産、技術移転、次世代システムに関する協力関係を築き始めた。
朝鮮戦争を経て米韓相互防衛条約を締結した韓国の兵器には、旧ソ連圏の北大西洋条約機構(NATO)加盟国よりも高い米軍との相互運用性が確立されている。ロシアのウクライナ侵攻後の短期間に、最高品質の兵器をポーランドの軍需産業と広範囲に協力しながら提供できるのは韓国の防衛産業をおいて他に見当たらなかったことが合意の背景にある。
総額で1兆6000億円を超える合意は、ウクライナへの兵器供与で生じた空白を速やかに埋め、ポーランド軍の近代化プロセスを加速させる「第1ステージ」と、兵器をポーランドで製造するとともに、第1ステージで輸入された韓国製の装備もポーランド軍仕様にアップグレードする「第2ステージ」に分かれている。
【第1ステージ】
K2戦車180両(年内に納入開始)
K9自走榴弾砲48門(年内に納入開始。最初からポーランド軍仕様で製造)
12機のFA-50 (23年半ばに納入)
【第2ステージ】
K2戦車820両(ポーランドで製造)
K9自走榴弾砲600門(24年に納入開始。26年ポーランドに生産移管)
36機のFA-50(26年にポーランドにサービスセンターを建設)
武器輸出大国への転換を主導した文前大統領
アジア太平洋の政治・安保専門オンライン誌「ザ・ディプロマット」のイ・ウンウ記者は今年3月、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が残した遺産として「主要兵器の改修、兵士の生活向上、武器輸出大国への転換を主導した」と評価している。文政権下、韓国の国防予算は毎年平均7%ずつ増え、22年には440億ドル(約5兆8400億円)に達した。