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ウクライナ戦争の負傷者を、日本の技術と善意で救え! 「人力車イス」への現地の期待
「資金不足で効果的な高額医薬品が限られている」
クリアチョク教授は「チェルノブイリ事故でも今回のロシア軍侵攻でも私たちは大きな課題に直面した。チェルノブイリでは知識も医薬品も不足していた。現在、当時より状況は改善され、治療は続けられた。しかし資金不足で医薬品が不足している。特に非常に効果があるターゲット治療の高額医薬品が限られている」と国際社会からの支援継続を訴えた。
中村氏はポーランドから日本に帰国後、すでに700台も中古の車イスを確保したという。「9月にはJINRIKI QUICKを500セット持って再渡航する計画ですが、車イスもJINRIKI QUICKももっと多くウクライナに届けられるよう努力したい。そのためには日本政府の協力も必要だ」と話している。岸田文雄首相の指導力が期待される。
国立がん研究所のあとFFUの倉庫も訪問した。ボランティア約20人が、家族4人が1週間暮らせるぐらいの食料約10キログラムの支援袋を作っていた。500家族分をキーウ近郊に配布する。食料無料配布のニーズが高いため、東部ドニプロや南西部の港湾都市オデーサにも倉庫を開設するという。
FFUのニコライエンコさんは「ロシア軍の侵攻で家や財産、仕事を失った人たちは日々の食べ物に困るほど困窮している」と表情を曇らせた。「JINRIKI QUICKは日本がウクライナ側に立っている、もっともっとウクライナの人々を支援できるという強いメッセージになる。心から感謝している」と話した。