コラム

モンペ対応、無制限残業...教員の「ブラック労働」の改善は、日本全体の「生産性向上」の試金石に

2024年11月21日(木)12時02分

日本全体の生産性向上に関する試金石

他業種と同様、教員についても業務範囲を明確にし、システムを活用した業務管理を進めることによって、無制限残業などが発生しないよう工夫することが重要である。一方で、やむを得ない理由で長時間労働せざるを得なかった教員には、一般企業と同様、残業代をしっかり支給するなどの対応が必要となるだろう。

教員というのは、業務の性質上、どうしても全人格的な対応が求められがちだが、だからといって無制限に働かせてよいということにはならない。教員の働き方改革は、日本全体の生産性向上に関する試金石となるはずだ。

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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネス、ITなどの分野で執筆活動を行う。億単位の資産を運用する個人投資家でもある。
『お金持ちの教科書』 『大金持ちの教科書』(いずれもCCCメディアハウス)、『感じる経済学』(SBクリエイティブ)など著書多数。

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