安倍政権の新型コロナ経済対策しだいで、日本経済の未来が変わる
今回のウイルスが終息しても、再び同様のパンデミックが発生するリスクは否定できないため、従来のオペレーションを抜本的に見直す企業が増えても不思議ではない。実際、中国ではリモートワークが拡大したことから、一気にビジネスのオンライン化が進むとの見方が台頭している。
コロナ後の企業社会においては、従来型サプライチェーンの見直しや拠点の分散化、クラウドを使ったビジネス・インフラの仮想化などが一気に進むだろう。緊急時でも人に依存しない自動運転システムや業務の人工知能(AI)化、(感染リスクが高いとされる)満員電車を解消する交通システム多様化へのニーズがさらに高まってくる。5年後の世界経済の光景は一変している可能性すらあるだろう。
日本の財政は厳しい状況に追い込まれており、今回の経済対策は、大規模な財政出動を実施できる最後のチャンスでもある。コロナ後の新社会を見据え、日本企業のビジネスモデルを一気にITシフトする戦略的な財政支援が実現できれば、次の成長ステージも見えてくるが、ここで方向性を見誤った場合、景気浮揚のチャンスを二度とつかめないかもしれない。
<本誌2020年3月31日号掲載>
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