現金給付と休業補償、コロナ経済対策で救われるべきは誰なのか?
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経済活動の停止は多くの企業に大きな損失をもたらしている ISSEI KATOーREUTERS
<30万円給付の決定後も、変更や追加を求めて議論は混乱。あるべき対策の形は、資本主義と民主主義の原理原則に立ち返れば見えてくる>
新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済対策について、年収が減少した世帯に対する30万円の給付がとりあえず決定した。非常事態宣言が発令されたことから、一部の業種では深刻な経営危機に直面しており、休業補償に関する議論も活発になっている。
だが、給付や休業補償についての議論は混乱しており、論点が整理されているとは言い難い。資本主義と民主主義の原理原則に基づいて整理しておきたい。
政府は2020年4月4日、新型コロナウイルスの感染拡大により収入が一定の水準まで減少した世帯を対象に30万円の給付を決定した。だが、給付の対象範囲をめぐっては与党内からも異論が出ており、状況は流動的である。
一方、首都圏での感染拡大が深刻化していることから、政府は緊急事態宣言を発令。各自治体は、不要不急の外出を控えることや、事業所の営業自粛を呼び掛けており、自粛の対象となった業界には致命的な影響が及んでいる。一部からは、政府がしっかりと休業補償をしない限り、いくら自粛を呼び掛けても効果が薄いとの指摘が出ているが、休業補償については対象や手法についてさまざまな意見が出ており議論は迷走気味だ。
では現金給付や休業補償は本来、どうあるべきなのだろうか。資本主義社会の基本原則で考えるのなら、まずは法人と個人の役割や責任を明確に区分することが重要である。そもそも法人というのは、個人が無制限にリスクを負わなくても済むよう編み出された存在であり、特に、所有と経営、労働が完全に分離されている株式会社はこうした目的のために存在している。
事業損失の責任を負うのは従業員ではない
会社の所有者である株主や、経営を託されている経営者は事業リスクを負う代わりに高額の配当や役員報酬を得ているので、非常事態における事業損失を有限責任で引き受ける義務を持つ。
一方、従業員は労働力を提供することで、一定の賃金をもらうだけの立場であり、事業に対する責任は負っていない。従って、最優先すべきは休業で仕事を失った従業員への補償であり、これが徹底されれば、企業側は休業を決断しやすくなる。
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