いざなぎ景気を超える好景気と言われるのに、実感が湧かない理由
かなり厳しい話になってしまったが、それほどまでに失われた20年間は大きい。少なくとも、生活実感として豊かさを享受していくためには、他国の平均値以上の成長を実現しないと難しいという結論にならざるを得ない。
だが悪い話ばかりではない。このところAI(人工知能)やシェアリング・エコノミーなど革新的なイノベーションが次々に登場しているが、AIやシェアリング・エコノミーを徹底的に活用すれば、従来ほどリソースを消費しなくても同じ豊かさを享受できる可能性がある。
AI時代やシェアリング・エコノミー時代においては、従来型の社会インフラに投じた資金がムダになる可能性もある。つまり過去20年間で遅れを取ってしまった日本にとっては、それをリセットできるチャンスでもあるのだ。
いざなぎ景気の期間を超えたかどうかを議論するよりも、到来するパラダイムシフトを見据えた上で、今後の経済運営をどう舵取りしていくのかについて考えた方が、おそらく何倍も有益だろう。
日本で「粉飾倒産」する企業が増えている理由...今後はさらなる「倒産増加」が予想される 2024.10.30
【総選挙】自民党と立憲民主党の「経済/外交/政治改革」の政策比較で分かった「異例」の現象 2024.10.18