コラム

GMOがビットコインの採掘事業に参入。どのくらい儲かるのか試算してみた

2017年12月05日(火)12時50分

もっともマイニングの分野は物量勝負となっており競争が激しい。より大きな資金を投入し、高性能なコンピュータを投入する事業者が現れた場合、想定された収益からは下振れすることになる。十分な投資収益を確保するためには、2年程度、コンピュータの優位性を確保する必要があるだろう。

収益はビットコインの価格にも左右される。もし今後もビットコインが値上がりするようであれば、収益は上振れするが、逆に下落に転じれば、赤字になる可能性もある。

マイニングのビジネスはビットコインに投資をするよりは堅実かもしれないが、それでもビットコイン相場に大きく左右されるという点では投資と大きな違いはない。しかしながら、新しい分野に果敢にチャレンジする日本企業が極めて少ないという現実を考えた場合、同社の積極的な姿勢は高く評価してよいだろう。

ただ、同社は今後の事業展開のやり方のひとつとしてICO(新しい仮想通貨の発行で資金調達をすること)を計画しているという。ICOは場合によっては投資家が大きな損失を被る可能性のある手法であり、導入には慎重さが求められる。このあたりを上場企業としてどう担保していくのか、同社の取り組みに注目したい。


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プロフィール

加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当する。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は金融、経済、ビジネス、ITなどの分野で執筆活動を行う。億単位の資産を運用する個人投資家でもある。
『お金持ちの教科書』 『大金持ちの教科書』(いずれもCCCメディアハウス)、『感じる経済学』(SBクリエイティブ)など著書多数。

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