原油価格、来年末まで下落へ ゴールドマン予測

4月14日、 ゴールドマン・サックスは年内から来年にかけて石油価格が下落すると予想した。写真はリビヤの油田で2015年8月撮影(2025年 ロイター/Darrin Zammit Lupi)
[14日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは年内から来年にかけて石油価格が下落すると予想した。石油輸出国機構(OPEC)プラスの供給拡大と景気後退のリスク増大が背景。
北海ブレントとWTIの予想は、それぞれ年内が平均で1バレル=63ドル、59ドル。来年が58ドル、55ドル。
世界的な貿易戦争で成長見通しが低迷しており、昨年末から今年末までの石油需要の伸びが日量30万バレルにとどまると予想している。
市場はすでに将来の在庫増加をある程度織り込んでいるが、供給余剰は今年が日量80万バレル、来年が日量140万バレルに達する見通しで、引き続き石油価格の重しになるという。
世界経済の減速もしくはOPECプラスの自主減産(日量220万バレル)の完全停止というシナリオでは、北海ブレントが来年40ドル台に下落する可能性が高い。世界経済の減速と自主減産停止が重なる極端なシナリオでは40ドルを割り込む可能性がある。
14日0155GMT(日本時間午前10時55分)現在、北海ブレント先物は64.72ドル、WTI先物は61.44ドルで取引されている。
またゴールドマンは、来年第4・四半期の米国のシェール供給見通しを日量50万バレル下方修正した。