豪政府、中国との協力拒否 米関税対応

4月10日、オーストラリア政府は米国の関税に協力して対抗することを求める中国政府の呼びかけを拒否し、今後も貿易の多様化を進め、最大の貿易相手国である中国への依存度を引き下げる意向を示した。写真は両国の国旗。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Renju Jose
[シドニー 10日 ロイター] - オーストラリア政府は10日、米国の関税に協力して対抗することを求める中国政府の呼びかけを拒否し、今後も貿易の多様化を進め、最大の貿易相手国である中国への依存度を引き下げる意向を示した。
マールズ副首相はスカイ・ニュースに「世界で起きているいかなる争いについても、中国と手を取り合うつもりはない」とし「われわれは国益を追求し、貿易を世界中に多様化させている」と発言。欧州連合(EU)、インドネシア、インド、英国、中東との貿易関係を強化することで経済の強靭性を高めると述べた。
これに先立ち、中国の肖千・駐豪大使は豪紙ジ・エイジに寄稿し、多国間の世界貿易システムを守るため、中国と協力するよう豪政府に呼びかけた。
「中国は新たな状況下で豪州や国際社会と手を携え、世界の変化に共同で対応する用意がある」としている。
トランプ米大統領は9日、貿易相手国に対する相互関税について、国・地域ごとに設定した上乗せ部分を90日間停止する一方、中国に対する追加関税を125%に引き上げた。