トランプ関税、米中経済減速に伴い豪経済を減速させる=財務相

オーストラリアのチャーマーズ財務相(写真)は7日の記者会見で、同国はトランプ米大統領が発表した関税措置による直接的な影響を何とかしのげるだろうが、米国と中国の経済が減速するにつれ、経済成長率は鈍化するとの見方を示した。写真はインドのガンジナガルで2023年7月撮影(2025年 ロイター/Amit Dave)
[シドニー 7日 ロイター] - オーストラリアのチャーマーズ財務相は7日の記者会見で、同国はトランプ米大統領が発表した関税措置による直接的な影響を何とかしのげるだろうが、米国と中国の経済が減速するにつれ、経済成長率は鈍化するとの見方を示した。
同相はこの日、2025年の国内総生産(GDP)が0.1%減少すると予測した経済モデルを発表。トランプ関税の「豪経済への影響はより管理しやすいものになるだろうが、豪GDPへの打撃は引き続き予想され、物価にも影響が出ると見込んでいる」と述べた。
また、このモデルに基づき、現在2.4%のインフレ率は0.2%ポイント上昇すると予測した。
チャーマーズ氏は、トランプ大統領の関税政策によって引き起こされる世界的な貿易戦争の結果、米中の成長が「大きな打撃」を受けると政府は予想していると発言。
中国経済への懸念から、豪ドルはすでに新型コロナ禍以来初めて0.60米ドルを割り込んだとし、「関税の決定がもたらすダメージは今や誰の目にも明らかだ」と語った。