イラン、トランプ米大統領からの書簡に精査後回答へ

3月17日、イラン外務省は、イラン核開発問題の交渉を呼びかけるトランプ米大統領からの書簡について、適切な精査を行った上で返答すると説明した。その上で、米政府は言行が一致していないと非難した。写真はイランの最高指導者ハメネイ師。テヘランで12日撮影(2025年 ロイター/Office of the Iranian Supreme Leader/WANA)
[ドバイ 17日 ロイター] - イラン外務省は17日、イラン核開発問題の交渉を呼びかけるトランプ米大統領からの書簡について、適切な精査を行った上で返答すると説明した。その上で、米政府は言行が一致していないと非難した。
イランの最高指導者ハメネイ師とペゼシュキアン大統領は、トランプ氏の書簡や核協議への公的な呼びかけを、欺瞞(ぎまん)的だとして応じない姿勢を示している。
一方、外務省報道官は、外交的な対応を準備中と述べた。「今のところ、書簡を公表する理由はない。書簡に対するわれわれの回答は、十分な精査の後、適切なチャンネルを通じて行われる」とした。
報道官は、イラン経済に新たな制裁を加える一方で、協議の用意があると表明している米からの矛盾したシグナルに言及。
テレビ中継された記者会見で「外交交渉には礼儀作法があり、それぞれが相手の利益を認識し、さらに重要なことは、約束を果たすことを信じなければならない。米国はそれを尊重せず、交渉の可能性をプロパガンダや政治的な道具として使っている」などと批判した。