台湾周辺で軍事演習、「分離主義」への罰=中国

中国当局は17日、同日に台湾周辺で軍事演習を行ったことを認め、台湾の頼清徳総統が「分離主義」を継続的に推進したことに対する罰だと述べた。写真は台湾の頼清徳総統。2月撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[北京/台北 17日 ロイター] - 中国当局は17日、同日に台湾周辺で軍事演習を行ったことを認め、台湾の頼清徳総統が「分離主義」を継続的に推進したことに対する罰だと述べた。
台湾国防部(国防省)によると、中国が同日午前と午後に1回ずつ「合同戦闘即応パトロール」を実施。戦闘機やドローンを含む中国軍機54機を台湾付近の地域に派遣した。このうち42機が台湾海峡の中間線(非公式な緩衝地帯)を越えたという。
中国当局の声明は台湾が「あえて挑発し火遊びをすれば、自らの破滅を招くだけだ」と述べた。
台湾は中国によるこうした軍事活動を定期的に報告しているが、中国政府がそれについてコメントすることは極めてまれ。
台湾当局は、中国の軍事的脅威が継続しており、台湾海峡の緊張が高まり地域の平和と安定が不安定になっていると指摘。中国共産党はあらゆる意味で「トラブルメーカー」であるとし、同盟国に対し中国の軍備拡張を止めるよう訴えた。
台湾の安全保障当局は、中国が台湾近海での軍事演習実施を常態化しようとしており、平均して7─10日ごとに台湾周辺でこのような巡視を行っていると述べている。