米、トランプ氏批判の南ア駐米大使を国外追放に

ルビオ米国務長官は(写真)、トランプ米大統領を批判した南アフリカのエブラヒム・ラスール駐米大使を国外に追放すると訴えた。カナダ・ケベック州ラマルベでのG7外相会議で14日代表撮影(2025年 ロイター)
[ワシントン/ヨハネスブルク 15日 ロイター] - ルビオ米国務長官は、トランプ米大統領を批判した南アフリカのエブラヒム・ラスール駐米大使を国外に追放すると訴えた。ルビオ氏はXで「南アフリカの駐米大使はもはや偉大なわが国では歓迎されない」とし、ラスール氏のことを「米国とトランプ氏を嫌っている人種差別をする政治家だ」と非難した。
トランプ氏は南アフリカの土地収用法を批判し、米国の同盟国イスラエルがパレスチナ自治区ガザで大量虐殺(ジェノサイド)を行っているとして南アが国際司法裁判所(ICJ)に裁判を起こしたことに反発し、南アへの財政援助を削減。両国関係は冷え込んでいる。
南アの大統領府と国際関係・協力省は米国の動きについて遺憾だとしながらも、両国の互恵的な関係の構築に引き続き取り組んでおり、外交ルートを通じて問題に対処するとの声明を出した。
ルビオ氏は、トランプ氏が白人至上主義の動きを指揮しているというラスール氏の発言を引用した右翼ウェブサイト「ブライトバート」の記事を再投稿した。国務省の報道官は15日、国外追放によりラスール氏が21日までに米国を出国する必要があると説明した。
ロイターはラスール氏と連絡を取ることができず、所在も確認できなかった。