韓国、医学部の入学定員維持で合意と発表 研修医スト解消へ譲歩

3月7日 韓国教育省は7日、医学部の入学定員を増員せず、現在の年約3000人に維持することで合意したと発表した。写真は2024年6月、ソウルで撮影(2025年 ロイター/Kim Soo-hyeon)
[ソウル 7日 ロイター] - 韓国教育省は7日、医学部の入学定員を増員せず、現在の年約3000人に維持することで合意したと発表した。韓国ではここ1年以上にわたって、政府が打ち出した医学部定員の増員に反対するストライキが起きており、研修医が職場を離脱するなど医療に大きな影響が出ていた。
ただ、入学定員凍結は研修医が全員職場に戻ることが条件という。
政府は2035年までに医師の数が大幅に不足すると予想しており、25年から医学部への入学定員数を2000人増やす計画だった。
当局は、遠隔地での医師不足や急速な高齢化による需要増に対応するため医師を増やす必要があると主張するが、医師の多くは医療制度に偏りをもたらしている給与や労働条件をまず解決すべきと訴えている。
政府はこれまで、医療改革を推し進めようとストに対して厳しい姿勢を取ってきたが、きょうの教育省の発表は政府側の譲歩を意味する。