韓国空軍機がソウル近郊で民家誤爆、15人負傷 米との合同演習中

韓国北部の抱川で3月6日、軍事演習中に民間人居住地域に砲弾が誤って投下され、家屋や教会が損壊したほか、少なくとも8人が負傷した。写真は破壊された建物(2025年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[抱川(韓国) 6日 ロイター] - 韓国北部の抱川で6日、軍事演習中に民間人居住地域に砲弾が誤って投下され、家屋や教会が損壊したほか、15人が負傷した。空軍と消防当局が発表した。
京畿道北部消防局によると、負傷者のうち2人が重傷だという。
抱川はソウルの北東約40キロに位置し、北朝鮮との国境に近い。
空軍によると、KF─16ジェット機から発射された500ポンド(225キロ)のMk82爆弾8発が、合同実弾演習中に射撃場の外に落下した。「異常落下事故による被害をお詫びするとともに、負傷者の一日も早い回復を祈っている」との声明を発表した。
軍高官は、パイロットが誤った座標を入力したことが原因と語った。2機のジェット機はそれぞれ4発の爆弾を投下し、その全てが爆発したという。
当局は、何が問題だったのかがはっきりするまで実弾演習を中断するが、10日に始まる予定の主要な韓米合同軍事演習には影響しない、と同高官は語った。
この地域の住民は、近くの訓練場からの潜在的な危険について長年抗議してきた。
抱川の市長は「想像を絶することが起きた」と語り、これ以上の民間被害を防ぐための対策を打ち出すよう政府と軍に求めた。
国防省は6日、米韓が抱川で初の合同実弾演習を行っていると発表していた。来週始まる年次軍事演習との関連だという。
朝鮮半島有事を想定した定例の米韓合同軍事演習「フリーダムシールド」は10日から20日までの日程で実施される予定。