原油先物5日ぶり反発、関税・増産巡る警戒は続く

3月6日、アジア時間の原油先物は5営業日ぶりに反発。写真は原油掘削用施設。米テキサス州 で2月撮影(2025 ロイター/Eli Hartman)
[6日 ロイター] - アジア時間の原油先物は5営業日ぶりに反発。カナダ産原油に対する米国の関税が緩和される可能性があると伝わった。ただ、市場はメキシコに対する関税や主要産油国による増産計画を引き続き警戒している。
0144GMT(日本時間午前10時44分)時点で、北海ブレント先物は0.42ドル(0.61%)高の1バレル=69.72ドル、米WTI先物は0.40ドル(0.6%)高の66.71ドル。
米政権は5日、カナダとメキシコに対する25%の関税のうち、北米製の一部の自動車については適用を1カ月免除すると発表した。また関係筋によると、トランプ米大統領は既存の北米貿易協定に準拠するカナダからのエネルギー輸入についても、10%の関税を取り除く可能性があるという。
ただ、関税に加え、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の増産計画を巡る懸念から、地合いはなお弱い。
ANZのシニア商品ストラテジスト、ダニエル・ハインズ氏は「トランプ氏の貿易措置は世界のエネルギー需要を減少させ、世界の石油市場における貿易の流れを混乱させる恐れがある」と指摘した。