原油先物は続落、OPECプラス増産や米関税で需要減退懸念

3月5日、原油先物はアジア時間で続落。写真は原油タンク。米オクラホマ州 で2016年3月撮影(2025 ロイター/Nick Oxford)
Arathy Somasekhar
[5日 ロイター] - 原油先物はアジア時間で続落。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要な産油国で構成する「OPECプラス」が予定通り4月に増産を実施することを決定したことや、米国によるカナダ、メキシコ、中国への追加関税が経済や燃料需要の伸びを鈍らせるとの懸念が圧迫している。
北海ブレント先物は0200GMT(日本時間午前11時)時点で0.15ドル安の1バレル=70.89ドル。前日は昨年9月11日以来の安値となる69.75ドルまで下落し、清算値も同日以来の安値となった。
米WTI原油先物は0.40ドル(0.6%)安の1バレル=67.86ドル。前日は66.77ドルまで下げ昨年11月18日以来の安値を付けた。
シティのアナリストは「米国のマクロデータが軟化し始めている中でのOPECプラスの増産再開は市場需給を緩め、重大な弱気材料となる」とノートで指摘した。
米国が4日に発動した追加関税について、トレーダーやアナリストはエネルギーの輸入コストを押し上げ、米国のガソリン小売価格が向こう数週間に上昇するとみている。