マスク氏、政府職員に成果報告要請 複数機関が返信拒否を指示
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米政府効率化省(DOGE)を率いる実業家イーロン・マスク氏(写真)が連邦政府職員に過去1週間の成果を示すよう求めたことを巡り、複数の政府機関が応じないよう指示している。首都ワシントンのホワイトハウスで11日撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
Jonathan Landay Joseph Ax Sarah N. Lynch
[ワシントン 23日 ロイター] - 米政府効率化省(DOGE)を率いる実業家イーロン・マスク氏が連邦政府職員に過去1週間の成果を示すよう求めたことを巡り、複数の政府機関が応じないよう指示している。
トランプ政権が任命した連邦捜査局(FBI)と国務省の当局者らは、指揮系統外の要請に応じないよう職員に指示する電子メールを送っており、大幅な人員削減へのマスク氏の取り組みを巡り政権メンバーとの間で緊張が生じている可能性がある。
連邦政府職員は22日、過去1週間に行った業務の詳細を24日午後11時59分までに報告するよう指示する電子メールを受け取った。その直前にマスク氏は、返答しない場合は辞職と見なすとXに投稿していた。
電子メールの件名は「先週何をしましたか?」で、送信元は人事管理局(OPM)のアドレスだった。マスク氏が警告した辞職に関する言及はなかった。
関係者やロイターが確認した電子メールによると、国防総省、国土安全保障省、教育省、商務省、連邦預金保険公社、国立衛生研究所、内国歳入庁の職員も、さらなる指示があるまで返答しないよう指示された。情報機関の職員も同様の指示を受けた。
米連邦政府職員の主要労働組合は23日のソーシャルメディアへの投稿で、マスク氏には回答しない職員を解雇する権限はないとの見方を示し、OPMにメッセージの取り消しを正式に要請する方針を表明した。