独総選挙で第1党の保守連合、連立協議を迅速に進める方針

23日のドイツ連邦議会(下院)選挙で得票率28.5%で第1党となった保守連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は24日、メルツCDU党首の下、連立政権樹立に向けて迅速に行動する考えを強調した。写真は出口調査の結果に笑みを浮かべるメルツ氏。23日ベルリンで撮影(2025年 ロイター/Angelika Warmuth)
Kirsti Knolle
[ベルリン 24日 ロイター] - 23日のドイツ連邦議会(下院)選挙で得票率28.5%で第1党となった保守連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は24日、メルツCDU党首の下、連立政権樹立に向けて迅速に行動する考えを強調した。
総選挙では極右と極左の政党が不満を抱く有権者の支持を集めて躍進した。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は20.8%と得票率を伸ばし、第2党に躍進。ただ主要政党は米実業家のイーロン・マスク氏ら米国の要人から支持を得ているAfDとの協力を排除しており、保守連合の連立交渉相手はショルツ首相の中道左派「ドイツ社会民主党(SPD)」が最有力とみられている。
CDUの有力議員イエンス・スパーン氏は「(連立協議は)非常に迅速に開始できると考えている。最初の協議は今週、数日中に必ず行われるだろう。われわれはウクライナ、ロシア、米国といった世界情勢をみている。ドイツのリーダーシップが必要だ」と語った。
得票率が第2次世界大戦以降で最悪の16.4%に落ち込んだSPDにとって連立協議は容易ではないとみられている。ただ24日には協議の扉は開かれていることを示唆した。
SPDのアンケ・レーリンガー氏(ザールラント州首相)は「共に良い基盤を見つけることができれば、SPDは協議を行う用意がある。ただ傷をなめているわけにはいかない」と述べた。