トランプ氏、多様性政策撤廃の動き加速 民間部門の調査警告
トランプ米大統領は21日、民間部門にDEI(多様性・公平性・包摂性)プログラムの廃止を迫る大統領令を発表した。資料写真、8日撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon)
Daniel Trotta
[21日 ロイター] - トランプ米大統領は21日、民間部門にDEI(多様性・公平性・包摂性)プログラムの廃止を迫る大統領令を発表した。また、連邦航空局(FAA)に多様性を重視した雇用の見直しを命じ、政府機関のDEIプログラム解体を指示した。
同氏は就任初日の20日、DEIプログラムを終わらせる一連の大統領令を発表していた。
21日は新たに、政府契約を受注する企業に「違法なDEI差別や優遇措置」をなくすよう奨励し、調査の対象となり得る企業を特定するよう政府機関に指示する大統領令を出した。
この大統領令は1965年までさかのぼる雇用機会均等や、政府下請け業者に対する人種、性別、宗教面での労働力のバランス奨励に関する過去の大統領令を撤回するもの。
トランプ政権はまた、連邦政府各省庁に全てのDEIプログラムを解体するよう指示した。DEIに特化した政府機関や部署に対し、プログラムが閉鎖され、職員は有給扱いになることを22日の業務終了までに通知するよう求めた。
トランプ氏はさらに、FAA内の多様性を促進するバイデン前政権の取り組みを打ち切る覚書にも署名。FAAにDEI雇用制度を即時停止するとともに、能力を証明できない職員を交代させる安全審査を実施するよう命じた。