原油先物は反発、ウクライナ停戦合意なお不透明

3月14日、 アジア時間の 原油先物は反発し、前日の下落分を一部取り戻した。ロシア・ウクライナ戦争が早期に終結し、ロシアのエネルギー供給が回復するとの見通しが薄れたことが背景にある米ニューメキシコ州で2023年4月撮影(2025年 ロイター/Liz Hampton)
[シンガポール 14日 ロイター] - 原油先物は反発し、前日の下落分を一部取り戻した。ロシア・ウクライナ戦争が早期に終結し、ロシアのエネルギー供給が回復するとの見通しが薄れたことが背景にある。
0406GMT(日本時間午後1時06分)までに、北海ブレント原油先物は0.46ドル(0.7%)高の1バレル=70.34ドル。前日には1.5%下落していた。米WTI原油先物は0.48ドル(0.7%)高の67.03ドル。前日は1.7%安で引けていた。
ロシアのプーチン大統領は13日、ウクライナとの停戦に向けた米国の提案を原則支持するとしつつも、いかなる停戦も紛争の根本的な要因を排除した上で恒久的な平和につなげる必要があるとし、多くの重要事項で詳細を詰めなければならないと述べた。
IG証券のアナリスト、トニー・シカモア氏は「ロシアが停戦案に条件を付けたことで、目先の停戦への信頼は低下した」と指摘。ロシアが停戦に合意するまでは、米国は制裁を解除しないとみられているとした。
国際エネルギー機関(IEA)は13日に公表した石油市場月報で、今年の世界の供給量が需要を日量60万バレル程度上回る可能性があるとの見通しを示した。