シリア軍とロシア、反体制派拠点に攻撃強化 アサド大統領は鎮圧表明
12月1日、シリア軍と同国のアサド政権を支援するロシアは、シリア反体制派が支配する北西部イドリブを戦闘機で攻撃した(2024年 ロイター/The White Helmets)
Suleiman Al-Khalidi
[アンマン 1日 ロイター] - シリア軍と同国のアサド政権を支援するロシアは1日、シリア反体制派が支配する北西部イドリブを戦闘機で攻撃した。軍関係者が明らかにした。アサド大統領は北部の要衝アレッポに侵入した反体制派を鎮圧すると表明した。
住民によると、イドリブ中心部の住宅密集地域が攻撃を受け、現場の救急隊は少なくとも7人が死亡、数十人が負傷したと述べた。政権軍とロシアは反体制派の隠れ家を標的にしているとし、民間人への攻撃を否定している。
政権軍とロシアは前日にイドリブ県の他の町を空爆した。反体制派は11月29日夜にイドリブ県の東に位置するアレッポに侵入。政権軍はアレッポへの攻撃で数十人の兵士が死亡したと発表していた。
アサド氏は国営メディアで「テロリストは力という言葉しか知らない。われわれはその言葉でテロリストを打ち砕く」と述べた。
政権軍は1日、反体制派によってここ数日に制圧された複数の町を奪還したと発表した。
軍関係者によると、アレッポから撤退した政権軍は態勢を立て直しており、反撃に向け増援部隊も派遣されている。
一方、反体制派はアレッポの南にさらに前進していると明らかにした。
2011年に始まったシリア内戦は正式な終結なく続いている。ただ、イランとロシアの支援を受けたアサド政権側が大半の地域と主要都市を掌握した後、主要な戦闘は数年前に停止していた。