トランプ次期政権下でワクチン巡る監視強まる見通し=FDA幹部
11月21日、米食品医薬品局(FDA)傘下の生物製剤評価・研究センター(CBER)でディレクターを務めるピーター・マークス氏は、トランプ次期大統領が就任すれば、FDAはワクチン開発と安全性試験を巡ってより厳しい監視下に置かれる公算が大きいとの見解を表明した。写真はロバート・ケネディ・ジュニア氏。米ウィスコンシン州 ミルウォーキーで1日撮影(2024 ロイター/Joel Angel Juarez)
[21日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)傘下の生物製剤評価・研究センター(CBER)でディレクターを務めるピーター・マークス氏は21日、トランプ次期大統領が就任すれば、FDAはワクチン開発と安全性試験を巡ってより厳しい監視下に置かれる公算が大きいとの見解を表明した。
マークス氏はジェフリーズが開催した業界会議で、FDAは透明性を高め、ワクチンに関して外部の専門家とより頻繁に会合を持つことが求められる可能性があると指摘した。その上で「それは必ずしも悪いことだとは考えていない。開かれた対話の機会になるかもしれない」と語った。
同氏はまた、FDAがワクチン接種の利益がリスクを上回る点を強調することでワクチンに関するメッセージを変更する可能性もあると述べた。ワクチン以外では、遺伝子治療や細胞治療を含む生物製剤の規制に大きな変更はないだろうとの見方を示した。
業界関係者、バイオテクノロジー投資家や市場アナリストが懸念するのは、トランプ氏がロバート・ケネディ・ジュニア氏を厚生長官に指名したことで、ワクチンを巡る規制が変更される可能性だ。ケネディ氏はワクチン懐疑派の環境活動家で、ワクチンについて誤った情報を広めたことで知られている。