19年のイーサリアム奪取、北朝鮮ハッカー関与 韓国警察が特定
11月21日、韓国の警察当局は2019年に発生した仮想通貨(暗号資産)「イーサリアム」の奪取事件について、北朝鮮の軍事情報機関と関係のあるハッカー集団が関与したことが捜査で確認されたと明らかにした。写真はイーサリアムのコインとマザーボードのイメージ。昨年6月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
[ソウル 21日 ロイター] - 韓国の警察当局は21日、2019年に発生した仮想通貨(暗号資産)「イーサリアム」の奪取事件について、北朝鮮の軍事情報機関と関係のあるハッカー集団が関与したことが捜査で確認されたと明らかにした。被害額は当時の評価額で580億ウォン(約4150万ドル)だった。
韓国警察によると、ハッカー集団は、奪取した資産の半分以上を自身が設立した3つの暗号取引所を通じてビットコインに交換。残りのイーサリアムは、51カ所の異なる取引所を通じて洗浄されたという。
ハッカー集団は、イーサリアムが保管されていた暗号取引所に侵入し、34万2000トークンを奪取した。現在のレートに基づくと、1兆4000億ウォン(約10億ドル)に上る。
警察当局は取引所の名称を明らかにしていないが、韓国に拠点を置く仮想通貨取引所のアップビットが当時、580億ウォンのイーサリアムが未確認のウォレットに送金されたことを検知したと発表していた。
警察当局はハッカーの身元は確認していない。韓国の一部メディアによると、警察はハッカーが北朝鮮軍に所属する偵察総局と関係のある「ラザルス」「アンダリエル」と呼ばれる集団と特定したという。